施主様


下請け工事、手間請け工事等の経験が少ない
当、建築会社は施主様あっての工務店です。
施主さんとの会話などを書きつづります。


今日、住宅展示場に行ってきました。
営業マンの話によると「この家は7.80年」は大丈夫だそうです。

7.80年前に同じ様な家が在ったなんて見た事も無いし、
聞いたことも無い。

それに、恐らく7.80年後には私は確実に死んでいるし、
倅も死んでいる。

暮れに多く来る、賀状遠慮の挨拶状です。
文面が透筆ですので、掲載しました。

先日、地元のリフォウム業者に工事をお願いしたら、リフォウム業者以外は
地元の職人さんはいませんでした。
職人不足を嘆いていましたが、育てる気は更々ないみたいです。
やはり、人も地産地消と思うのですが?



高校時代の学校から僅かの所に山本周五郎作『青べか物語』の
浦安があった。先日、再訪したがあの干潟の地にこれ程の都市が
出来たことは、自然への果敢な挑戦である。

そして、見事に負けた。それが液状化である。


平成24年12月16日、総選挙に行ってきました。
白紙も癪なので自分の名前を書いてきました。
後日、同様の無効票が二百万票もあったとのこと。
俺も、時代を読んでいると少し自慢げ!の施主さん。



東京新聞より

泣きたくなるような、新聞記事です。


この記者に期待します。


物置の片隅に埋もれていた、34年前の雑誌束の中に
朝日ジャーナル、1977年12月5日発行の臨時増刊号。
特集は『エネルギー未来の道しるべ』その中に、作家、野坂昭如氏
執筆の「パンをトウスターで焼かなくても死にはしない」。
35年前の原発への告発本です。
藁半紙の粗末な装填です。

いくら、大手ハウスメーカの製品とはいえ、2*4の「木の家」
なんてあるの?
あれは、外材の「ベニヤの家」です


暑さ対策は日陰だけでなく、部屋の通風を良くすれば、格段に
冷房効果が期待できます。
しかし、昨今の窓を開ければ隣家の壁に手が届くよう住宅では通風は
望めない。
自分たちの住空間だけを優先し過ぎ、環境不的確住宅を創ってしまっ
たのです。

日進月歩の技術革新が、いまや秒進時歩ほどの激しい変革の時代で
すが、四十年間、ひとつも進歩の無いのが原発ですかね?

屋根もトタンで、外壁もトタンの我が家ですが、昨年のあの猛暑中でも
エアコンの使用はたった一日でした。
だから、今夏の計画停電も節電もへっちゃらです。
ちっちゃな庭と緑の植栽の生む風が、電気を不要にしているのです。

ただ、最大の難点は昼夜とも網戸一枚で不用心この上も無いことです。

でもそれが、人が住む本来の生活ではないのですか?
勿論、今年も続けるつもりです

四十年前の、我が家の冬は隙間風で寒いし、不便そのものでした。
数年前に、建て変えた我が家は気密は高いし、非常に便利です。
でも、昔の家と比べると今の家は無駄が多いし、何か粗末にしている気
がするのです。
四十年前には原発は無かった。


何事も、朽ち果てなくては新しい物は生まれない。
何事も、この自然界の循環過程は変えてはならない。


この、震災の物凄さは報道に写る木造家屋の物と思われる家屋の
残骸。新築後、間もない新しい木材が、マッチ箱からこぼれ落ちた
ように飛散し、積み重なっています。
幾重も重ねた夢と希望が、瞬きするまもなく消えてしまい、慰めの
言葉も見つかりません。

「営業とは人である」と言われています。
しかし、今の営業は商品説明よりは、単価の話から始まります。
当然、営業の理念である「人」は置き去られ、利益優先に走る。
「人も、物も売れなくなる

偽造事件以後、建築検査機構や、耐震構造も充実し、今や、以前のよう
に耐震構造が建物の売り文句では無くなってきています。
各、ハウスメーカーは独自の売り文句探しに必死のようです。
それが、我々に本当に有益なものか、本当に将来もエコなのかしっかり
とした、商品開発を願いたい。


「人が住みよい家づくりよりは、家が住みよい人づくり」の方が重要
です。

暑ければ、服を一枚脱げばよいし、寒ければ、服を一枚着ればよい。
今の人は、家に多くを求めすぎます。
環境に優しい人達ではない。

新しくできた、参議院議員会館の議員や職員に体調の不調が見られ
新建材の化学物質の発生が疑われた。
しかし、調査結果は「現在の基準では全てクリアである。」
大臣でさえ調査結果では「問題が見つからない」とのコメントのみ。
業者は「窓を開けて換気して下さい。」

”なんだ””それだけかよ”

近代建築の最高技術を駆使し、五つ星の新建材でしょ。
”それも。我々の税金を投入しさ。”
”汚染された空気なんか外に出すなよ”
「後世のためにも、早く壊した方がいいんじゃない」

今から、約、80年前の昭和15年に、静岡県で5千軒が消失する大火が
発生した記録があります。
しかし、焼死者が一人も出なかったそうです。
現在の住宅火災の死亡原因の大半が有毒ガスの吸引だそうです。
耐火構造自体から、発生する有毒ガスでは逃げる術がありません。


幾ら、無知とはいえ、今の人は見積書の見方も知らない。
いくら、デフレとはいえ五割引きの商品がまともなわけがない。
それは、定価設定の間違いか、ワケアリ商品と理解しないのか?
見積もりの5割を前納すれば、五割引の建物がまともなわけがない。
もう少し、勉強して下さい、相手の思う壺です。

「日本の家は、高い”」と、声高に言い張るが
貴方がたの作っている家は、日本の家ですか?

以前、ハウスメーカの経営者の話を聞く機会がありました。
その中で、昨今、問題にあがっている、業界の後継者難の
対策の質問に「若い外国人の採用を検討している」との返事でした。
日本の住まいを経営者の立場では、文化より、経営が重点課題ですね。
いい、家が出来るわけがない。

ホームセンターで購入した樹脂製の濡れ縁が、この炎天下では
触る事が出来ないほど、高温化し、照り返しも激しく、
簾や、網戸は役に立たず雨戸を閉めています。
しかし、近所の大工が作った木製の濡れ縁は、
照り返しはなく素足でも乗れました。

我が家も、老朽化が激しくついに建て替えかと思い、
重い腰を上げて、モデルハウスや展示場を随分と探しました。
結果、新しい家はたくさんありましたが、いい家は見つかりませんでした。
残った物は、膨大なパンフレットと、疲労だけでした。

「工事は、庭のバラが散ってからにして下さい。」
「”はっ”ごもっともです」
「はじめて、ツバメが巣を作りました。巣立つまで工事は
 中止して下さい。
「”はっ”ごもっともです」

屋根の葺き替え工事が多く見られるようになりました。
時たま、古い屋根瓦を撤去せず、新しい屋根材を乗せてしまう工事を見受けます。
古い屋根材には、アスベストが含有している建材もあります。
有害物質の処理を後世に残してしまうのは、
工期の問題でしょうか?
予算の都合でしょうか?
確かに、面倒ですし、アスベスト処理にはお金がかかります。
でも、これが、今の建築工事が負っている現実でしょうか?。

「木の家」と言ってるけれど、あれは、木の家ではありません。
「新建材の家」でした。

敷居が、ギシギシするので、家を建てた大工さんに修理を
依頼しましたが、「敷居は乗る物じゃない、またぐものだ!」と、
怒って帰ってしまいました。

「大工さんにリホームしてもらい、家の中がきれいになったけど、
財布のなかも、きれいになちゃった!」

工事の見積もり待ち時間を解消する、定額制見積もりですが、
高額な買い物です、
「そんなに急ぎなさんな。足下に落とし穴が?」

「そんなもん昔はなかったよ、花粉症なんてつい最近の話だよ。
今の人は柔(やわ)だね」

「家と庭があって家庭です」よく聞かれる言葉です。
先日、近所に出来た分譲住宅の見学会で、余りにも些少な土地に
建てられた住宅を見て、唖然とするばかりです。
庭どころか、通行にも不便するほどの敷地でした。
それでも、私には手の届かない値段でした。
「エコ」の大義名分も萎れてしまいました。

定額制の建築工事が増えてきました。
確かに、工事を依頼する側としては、予算を立てやすく良い制度だとおもいます。
でも、定額ではなかなか出来ませんでした。
希望の仕上がりにもなりませんでした

施主さんの素朴な質問、
「高気密、高断熱、の家は息苦しくないのですか?」
ある、住宅セミナーであった実話です。

良質の砥石の生産地近郊では、
高度な建築文化が発生すると言われています。

以前は、近くの神社の境内で売られいた、正月の注連飾り(しめかざり)の売店が姿を消してしまいました。
コンビニ、やスーパーで売られている正月飾りでは、御利益が望めません。
今年は、無飾りの正月になってしまいました。

問屋が姿を消す、今の市場原理が数々の市井の繋がりも、姿を消しているのですね。

旦那さん、職人なもんで投資の事など、よく解りません。
でも、「投資と投機」の違いぐらいは解ります。
若い職人さんに投資してください。投機の対象にはしないで下さい。
「腕」が荒んで(すさんで)しまいます。

紙の原料が、木材のパルプであるならば、紙で出来た家も、木の家といえるんですね?

住宅購入時に”無垢の家”がいい”木の家がいい”と、建築誌、
ハウスメーカー等の薦めで”木の家”を購入しました。
しかし、新建材も木と言われてるのを、気が付いたのは住宅購入後二年余りでした。

陽の光を、室内に燦々と採り入れる欧米式の家屋ではなく、
その陽の光を室内から視るのが、日本家屋である。
施主さんに聞いた貴重な話です。




施主さん曰く。

「最近の若い職人さんは辛抱がいいんですね。
毎日、同じような家を作っていて、よく飽きないね”」

近所のハウスメーカーの仕事を見て、語った事

旦那さん、
もう少し、職人を捜してください。

世間に対しては無器用ですが、
腕のいい職人が町中にたくさん埋もれているのです。


ある施主さんが、某ハウスメーカーに建て替えを依頼し完成したそうです。

ところがしばらくして、仲間内の大工のところえ
その施主さんが「開き戸が不便なので、引き戸にできますか?」と来たそうです。

その大工は、「建てた、ハウスメーカーに行った方が良いよ”」と答えた、
我々としては 至極、当然の返事!

施主さん曰く、「某、ハウスメーカーではできませんと言われた。」との返事、
その大工、曰く、「そんなハウスメーカーで建てた、貴方が間違いです」

こんなハウスメーカー選びが日常茶飯事に横行しているのです。




先代の技術を受け継ぐだけでは、
先代を超えられないよ


「あんちゃん!一人前の職人になるのも大変だが、
一人前の旦那になるにも、相当の修行が必要なんだ”」

『その金槌の音では、まだ修行が足らないな”

「現場には年寄りを用意をしなさい。」

「裏木戸は、今にもブ!壊れそうに
丈夫に作る」。

施主さんに教えて頂いたことも、多々あります。

「廊下、階段は床鳴りするように造りなさい。」

人の気配を感じ、泥棒除けになるそうです。
こんな工事をしたら、今ではすぐにクレームです。
古人のの知恵を、今の人は知らなすぎます。

この工事は意外と難しいです。

「解りました!お代は用意します、良い仕事を残して下さい。」

私の提出した見積書をみて、返ってきた言葉。
施主、82歳の渡辺翁と、30代半ばの大工の出来事です。

いまだに忘れることの出来ない、ワンシーンです